ピロリ菌再感染

2013年2月16日

ピロリ菌が完全に取り除かれると、潰瘍の再発率は激減、胃癌罹患率も減少します。
 一度除菌したピロリ菌が再び現れる可能性は全くないとは言えませんが、日本で再感染が起こる割合は、0~数%と極めてまれと考えられています。

今回発表された論文(参照1)で再感染率が11.5%と高率であった原因として、ラテンアメリカの生活環境や、除菌成功の診断に偽陰性が含まれていた可能性が推測されます。

ピロリ菌の診断法は複数ありますが、最も感度が高いといわれているピロリ菌呼気検査は95-98%の判定率です。(感度95-98%、特異度95-97%)

特に除菌後はピロリ菌の量が激減しており、さらに診断が難しくなります。
除菌判定に偽陰性となっていた症例の存在も疑われますが、ラテンアメリカにおいては実際に再感染する可能性も以前考えられていたより多いことが判明しました。

再感染に関する本邦での報告では、数種の診断方法を用いて厳密な除菌判定し年率0.3~1%程が多い。臨床医が気をつけるのは、偽陰性を防止するために、適切な時期での除菌判定、検査併用など再燃と再発を見分けることが重要と考えられた。

また再感染は服薬不順守でオッズ比が高率になっているため、決められた期間、確実に薬を服用することが重要とのことが再確認されました。
 

ピロリ菌陽性の方は一週間朝、夕お薬を飲んで確実に除菌することをお勧めします。

 

Risk of Recurrent Helicobacter pylori Infection 1 Year After Initial Eradication Therapy in 7 Latin American Communities

文献:Morgan DR et al.Risk of Recurrent Helicobacter pylori Infection 1 Year After Initial Eradication Therapy in 7 Latin American Communities.JAMA. 2013;309(6):578-586.74

(ラテンアメリカ7カ国で、ピロリ菌除菌療法を受けた1463人を対象に、再感染リスクを無作為化試験で調査。治療後の尿素呼気検査(UBT)が陰性の1091人を1年間追跡した結果、125人が再感染、再感染率は11.5%だった。再感染は服薬不順守(調整後オッズ比2.94)、子どもの同居(同1人当たり1.17)などと有意に関連した。)

 

 

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