大腸ポリープ

 

大腸ポリープは、大腸の粘膜が隆起している状態ものを指す。病名は多岐に渡り、腺腫、癌、カルチノイド、脂肪腫、リンパ管腫、平滑筋腫、過形成性ポリープ、若年性ポリープ、炎症性ポリープなどがあります。その中でも大多数を占めるのが腺腫です。腺腫の一部は癌化することが判明しており、ポリープが大きい場合は癌を合併している可能性が高い。
ポリープのみではほとんどが無症状のため、大腸ポリープを診断するためには、大腸内視鏡検査が必要です。最近の内視鏡は挿入性、解像度などが以前と比較し格段に向上しており、ポリープの形、色のみでなく、表面の性状、ピットパターンなどを拡大観察することで、深達度まで推測することができるようになっています。
 

治療

ポリープがある場合は拡大観察を行い、腺腫が疑われる場合は治療を検討する。
大きさや深達度(深さ)により内視鏡で治療をするか、外科的に手術するかを決定します。
最近ではポリペクトミーと内視鏡的粘膜切除術(EMR)が積極的に行われています。(当院では日帰りポリぺくトミーや開放型病床を利用した内視鏡的治療を施行しております。)
治療の合併症としては切除時の出血、穿孔(穴が開くこと)がまれに起こります。
粘膜下組織より深く浸潤している癌や内視鏡で治療が難しい場合には開腹手術、腹腔鏡手術があるが、最近では腹腔鏡手術が増加しています。
 
 

大腸ポリープ切除術

2012年7月にスイスのウリ州立病院のUrs A Marbet博士らはGstrointestinal Endoscopyに大腸内視鏡スクリーニング時のポリープ切除は、大腸癌の発症率と死亡率の低下に関連することを発表した。
大腸癌は本邦でも食生活の欧米化により急激に増加している癌であるが、欧州ではがん関連死の中で2番目に多く、そのうち半数が大腸癌により死亡している。
そのため有用な大腸癌の予防法、早期発見が強く望まれていた。
一般的に大腸癌は大腸ポリープが徐々に大きくなり、その中の一部の細胞が癌化することが判明している。(carcinoma in adenoma)
そして、ある程度の大きさの大腸ポリープを切除することで大腸癌を未然に予防することが期待されていた。
今回の固定されたコーホートで検討された結果、大腸内視鏡によるポリープ切除術は大病癌の発症率のみならず、がん関連死も著明に低下させることが判明した。
スクリーニング施行群の29.6%でポリープが発見され、それらを切除した群では有意に大腸癌発生率が低く、仮に大腸癌が発見されたとしても早期に発見される率が高かった。
これらの結果より定期的な大腸内視鏡検診はがん関連死を減少させる役割を果たすと考えられる。
しかし大腸内視鏡検査は前処置の手間や検査に時間がかかることなどにより、上部消化管内視鏡検診と比較し一般的に施行されていないのが実状と思われる。
今後大腸内視鏡のニーズは増加の一途を辿ると考えられ、検査、治療体制の確立が急務であった。

 

 

当院ではH25年1月に高周波焼灼電源装置を導入し、安全な大腸ポリープ切除を出来る体制を目指しています。
日帰り大腸ポリープ切除術を基本としているが、病変が大きい場合は大牟田市立病院に入院の上、開放型病床利用により執刀をさせていただきます。
また安全性を考え入院希望される場合、後出血の可能性がある場合はクリニカルパスを利用し済生大牟田病院への入院を検討させていただきます。

高周波焼灼電源装置

内視鏡手技の高度化が進む現在。
治療の現場では、コンパクトさと処置性能が求められています。
高周波焼灼電源装置は、さまざまな切開・凝固機能があります。